ASLAN COFFEE FACTORY
中国 / イェピン カティモール・ハニー(浅煎り)
中国 / イェピン カティモール・ハニー(浅煎り)
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生産国:CHINA(中国)
生産地: Menglian Yunnan / 雲南省孟連地区
生産者:Tian Yu Farm / Ye Ping(ティアンユー農園 / イェ・ピン)
品種: Catimor T8667/T5167( カティモール T8667 / T5167 )
標高:1,750m
精製方法:: Duble Anearobic Washed(ダブルアナエロビック・ハニー)
ローストレベル:Light roast(浅煎り)
CUPCOMMENT / カップ評価
Flavor(フレーバー):Cherry(チェリー)、Coconuts(ココナッツ)、Hazelnuts(ヘーゼルナッツ)、Honey(蜂蜜)
Aroma(アロマ):Brown Spice⇒Nutsmeg(ブラウンスパイス⇒ナツメグ)、Cereal⇒Grain(シリアル系⇒穀物の香り)
Acidity(酸味):Other Fruits⇒Coconuts,Cherry(ココナッツ、チェリー)
Sweetness(甘味):Brownsugar⇒Caramelized(ブラウンシュガー⇒キャラメリゼ)
Mouthfeel(マウスフィール):Short‐MediumBody(ショートミディアムボディ),Round(丸みのある)
After Taste(アフターテイスト):Nutsmeg(ナツメグ)、Honey(蜂蜜)、Cherry(チェリー)
About Menglian
実はASLANでは最も取扱量の多い麻袋がこのイェピンさんのコーヒーになります。
ハウスブレンドや卸先のカフェなど多岐にわたって愛用しています。
今回はそんなイェピンさんのティピカルロットをシングルオリジンで紹介します。
中国が初めての人、中国のコーヒーはオーバーファーメントで大味だと思ってる人は絶対飲んで(圧強め)
と、冗談はさておき、さっそくイェピンさんのバックグラウンドに迫っていきましょう。
モウレン県のTian yuでは約250世帯、1400人以上がコーヒー生産に従事します。それを率いるYe Ping(葉さん)はこの村で初めてスペシャリティコーヒーの生産を始めた一人です。
2013年、この地域で初となるコーヒー収穫が行われます。
結果は霜の影響で全滅でした。
「コーヒーはこんなにも難しいのか」
全滅したコーヒーの木を前に諦める農家が増えるのは当然のことでした。
イェピンさんはそうした農家たちを必死で説得し、自費で購入した苗を村全体に配り、農家を団結させました。
そうした経緯もあって、イェピンさんはこの村のリーダー的存在です。
現在のこの地域のコーヒー生産の発展は彼女なしでは語ることはできません。
Best of Yunnanと呼ばれる中国の国内品評会でも常に上位に入る生産技術も、彼女の試行錯誤と大手企業からの協力を結びつけた努力の成果です。
この村に訪れると、丁寧に管理されたコーヒーと、それに携わる女性たちの生き生きとした姿を見ることができます。この村の女性にとって、コーヒーは自らの生きがいそのもの、そして誇りなのでしょう。
China Of Fermentation
コーヒーチェリーの品質は収穫時に決まると一般的には言われていますが、雲南の生産者においてこの一般的な考え方はあてはまりません。もともと、この地域は長い歴史を持つプーアール茶の名産地であり、中国茶農家が多いです。
現在、ここ雲南でスペシャリティコーヒーを生産している農家のほとんどが時代の変化に伴って縮小していく中国茶市場からコーヒー農家へと鞍替えした生産者たちです。
葉さんは二次発酵を加えることで独特な風味を生み出すプーアール茶に誇りをもっており、彼女はスペシャリティコーヒーの生産においても”コーヒーの品質を決めるのは収穫時までではなく、発酵工程までである”という今までのコーヒーチェリーの扱い方とは異なる独自の見解を持っています。発酵の扱い方の違いはその地域のテロワールであり、地域ごと、またはその年の気候に大きく左右される発酵の味はワンパターンではなく、本当に多種多様な風味を生み出すと彼女らは言います。
CATIMOR
雲南のコーヒー生産の大部分はカティモール種が栽培されており、主にカティモールP3/P4などの雲南の土地に合わせた品種が栽培されています。品種特性は他の品種に比べ、酸質が穏やかで、鉄っぽさ、アーシーさを感じることが多く、スペシャリティグレードにするためにはどうしてもこのネガティブな要素と戦う必要がありました。近年盛んに取り入れられるようになった予備発酵やアナエロビックもこのためです。
Tian Yuでのダブルファーメンテーションは土着の微生物の働きや、標高が高い地域ならではの昼夜の寒暖差を活かし、発酵を進めていきます。一般的にpHやBrixを参考に管理しますが、彼らの場合、色や香りによる数字に現れない情報を細かく確認し、より重要視します。発酵中のコーヒーチェリーは、微生物の働きに伴いカロリーが失われていきます。発酵が進むと微生物の侵食はパーチメントの内部まで及ぶ場合があり、その場合、生豆はカロリーを奪われ品質が損なわれます。カティモール種はこの発酵による耐性が比較的強いのも、相性の良いポイントです。
Double Anaerobic
ダブルアナエロビックと呼ばれるこの精製方法は近年他の生産国でも取り組む生産者が増えてきた方法ではありますが、同じ言葉でも彼らの意味するその概念にはプーアール茶の長い歴史と共に築き上げてきた独自の生産知識と密度の高い生産者としての誇りが詰まっているようです。
ここモウレンの収穫期の農園では、あちこちに大量の発酵樽と発酵袋を見かけます。日差しや天候により定期的に位置を動かし、発酵を細かくコントロールされ、品質維持に努めます。
もともとカティモール品種は酸味は穏やかでラウンド感のあるボディ感はあるものの、酸味の質が悪く、鉄っぽさやアーシー(土臭い)、ハーバル(薬草、漢方)といった酸味に濁りを感じることが多く、酸質の明瞭性と酸の総量アップがこの品種がスペシャリティコーヒーとしての立ち位置を確保できないことに関する大きなハードルだったことは間違いないでしょう。
彼らはこの問題点を72時間の長時間発酵を加えることで、見事にカティモールの酸味の質を向上させることに成功しています。
穏やかな酸味とラウンド感のあるボディ感はそのままで、綺麗で透明感のある酸味には長時間発酵とは思えない伸びやかで軽やかな印象があります。
またクリーンな印象が強いのは、発酵後の丁寧な精選による影響も大きいです。
雲南は決して中米やアフリカのように恵まれたテロワールがあるわけでなく、さまざまな品種が適する環境とも言えません。
しかしそれはスペシャリティコーヒーをつくることができない理由ではないと彼女たちは証明してくれます。彼女たちは長い中国の歴史と共にこの地でプーアール茶を大切に育ててきたように、コーヒーをこのモウレンの土地と環境にあわせて、人と自然が協力し合って一つのテロワールを生み出しているのでしょう。
彼女たちの品質に対するあくなき探究の成果はようやく軌道に乗ったところです。今後、さらなる成長をしていく雲南、そしてその中でも最高の生産地の一つであるモウレンのコーヒーをお楽しみください。

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