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ASLAN COFFEE FACTORY

コロンビア / エル・ディヴィーゾ オンブリゴン・ナチュラル(浅煎り)

コロンビア / エル・ディヴィーゾ オンブリゴン・ナチュラル(浅煎り)

通常価格 ¥756 JPY
通常価格 セール価格 ¥756 JPY
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税込み。
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豆 OR 粉

生産国:COLOMBIA(コロンビア)

生産地:Huila,Bruselas Pitalito(ウィラ県ピタリート市ブリュッセル

生産者:Nestor Lasso (Finca El Diviso)  /  ネストル・ラッソ(エル・ディヴィーゾ)

品種:Ombligon(オンブリゴン)

標高:1,600 - 1,800 M.A.S.L

精製方法:Natural(Floral Symphony)/ ナチュラル(フローラル・シンフォニー)

ローストレベル:シナモンロースト(浅煎り)

【焙煎あーだこーだ】

「フローラルシンフォニー」という英字がキラキラと輝くバキュームボックス。

 

バキュームパックの封をはさみで切ると一気に空気を吸い込む音と共に黄土色が混じった生豆の香りが広がってきます。

 

お酢のような発酵の香りに

 

かすかに爽やかな大葉のような香り

 

生豆時点で相当なじゃじゃ馬っぷりを見せてくれるあたりは安定のネストルラッソ感

ただ、焙煎すると予想の上をいくじゃじゃ馬っぷりを発揮してくるのがこの豆の面白さ

 

シソやラベンダーを思わせるフローラルでエキゾチックな香りは

軽やかな印象で

ブルーベリーやラズベリーのような濃厚で重心の高い酸味は

軽やかな香りと共にカップトーンに快活で生き生きとした明るさを演出してくれます。

ただ、ボディは深く深く

粘性から途端に重たくなっていきます

明るかった酸味が質感にかき消されてどんどん沈んでいく様子は

さながら通り雨の曇天か

そんな中間域をボディが演出してくれます。

ボディで明るさが失われかけたと思ったら、舌触りとアフターアロマで

もう一転

それは

雲間を縫って差し込む一筋の光のような

大吞電返しの映画のクライマックスかのような

 

グァバやミントのような爽やかな香り

 

 

確かに・・・シンフォニー

 

新品種ならウォッシュドで飲みたいと思ってしまうそこの貴方。

 

ノンノンですね

 

これはただのオンブリゴンではなく、ネストラッソのオンブリゴン

 

まるで音楽のようなふわふわとした変調

一本の映画を見ているかのようなドラマティックなカップバランス

それこそ、ネストルラッソの醍醐味であり楽しみ方

 

ネストルラッソ発酵曲第3番「オンブリゴン」

 

このオンブリゴンを一言で紹介するならそんな感じ

 

なんで、焙煎もこのふわふわとした変調でドラマティックなカップバランスが楽しめるような火の入れかた意識。

 

ネストルの豆は何重にも重ねた発酵が施されているため、コーヒー豆自体は発酵による変色が進み全体的に黄土色が混じります。

ただ、綺麗に揃った均一の黄土色ではなく、ある程度グラデーションがあります。

まぁ、豆の糖度による発酵度合いの違いがかなり見受けられます。

当然、焙煎時のカロリー伝達にはムラが出ます。

もしかしたら、独特なカップバランスはこのムラもあったりなかったり?と妄想が膨らむくらいのムラ。

 

変色が進んでいるものはその分だけ細胞組織が発酵によってもろくなっているためカロリーは伝わりやすく、メイラードも進みやすいです。

目視でチェックするのはこの一番変色してるやつ。

こいつらをどれくらいメイラードさせるかでカップバランスの重心が大きく変わる印象です。

質感を重たくしないようにして、ふわふわとした重心の高い遊びのあるボディにしたいのでこいつらを中心に焙煎アプローチを考えています。

 

投入温度は高く保って

水はなるべく抜かないように

ガスカロリーは極端に抑えて

メイラードスパンは長くゆっくり焦らず取る

豆が深呼吸するようにゆっくり膨らみ始めたら

そこがシンフォニータイム

一気にガスカロリー上げて仕上げのディベロップ

 

ネストルの豆を焼くときはこのメイラードを如何に抑えながら強いカロリーを与えていけるかがポイント

成功すれば、ドラマティックな風味展開が楽しめる「フローラルシンフォニー」

 

失敗すると、明るい酸味と肉厚の質感でガチャガチャした舌触りの「メイラード大騒音」

 

 

 

あーだこうだ言うとりますけど、要はめっちゃユニークなお豆さんです。

 

CUPCOMMENT / カップコメント                     

【Aroma(アロマ)】Mint(ミント)、Cacaonibs(カカオニブス)、Perilla(しそ)

【Flavor(フレーバー)】Blueberry(ブルーベリー)、Guava(グアバ)、Rum(ラム酒)、Banana(バナナ)

【Acidity(酸味)】Vivid/Lively(生き生きとした)、Bright(明るい)、Raspberry(ラズベリー),Blueberry(ブルーベリー)、Pineapple(パイナップル)

【Sweet(甘味)】Syrup(シロップ)、Compote(コンポート)、Cacaonibs(カカオニブス)

【Body(ボディ≒コク)】Fullbody(フルボディ)、Rich(芳醇な)、Compote(コンポート)、Jam(ジャム)

【After Taste(アフターテイスト)】Longafter(ロングアフター)、Glamorous(華やかな)、Mint(ミント)、Perilla(しそ)、Guava(グアバ)

【Balance(バランス)】Complex(複雑な)、Rich(芳醇な)、Gradient(グラデーション)

 

Finca El Diviso Produced by Nestor Lasso 

Finca El divisoはウイラの南部ピタリートに位置します。

標高は1750mにまで達し、コロンビアでは比較的高い標高になります。

ホセ・ウリベ・ラッソ(ネストルの叔父)がコロンビアコーヒーの品質を向上させる新しい方法を発見するために設立した農園です。

ラッソ・ファミリーは、世界に通用するユニークで再現可能なカッププロファイルの作成を理念に、さまざまな微生物による加工と発酵を厳密に実験しています。

エル・ディヴィーゾで生産されている品種はピンクブルボン、イエローブルボン、シドラ、ゲイシャ、タビの5種でユニークなコロンビア品種を栽培しています。

 

The third generation of finca El Diviso

 

ネストル・ラッソは、5年前の当時22歳で弟のアドリアンと一緒にエル・ディヴィーゾを引き継いだ若いコーヒー農家です。

ネストルと弟アドリアンが農園を引き継ぐまでのエル・ディヴィーゾは理念はあるものの、質よりも量を意識したスペシャリティコーヒーの生産を経営判断として選択しており、世界的に注目を集めるようなマイクロロットの生産には及んでいませんでした。

エル・ディヴィーゾが今日の世界的な評価を得るまでに至ったのはネストルと弟アドリアンが3代目農園主となったのがきっかけです。

 

14 Hectares of coffee plantations

ネストルは14ヘクタールの小さな家族経営農園のコーヒー生産を担当すると決意して以来、マイクロ生産を活かしたユニークで高品質なマイクロロットの作成とプロセスの改善へ経営判断を舵取りします。

 

The realities of work are learned on the ”job”

先代までとは打って変わって、”量よりも質”を重視するように生産を転換して以降、彼は幼馴染でありライバル農園でもあるFinca Las Floresのヨハン・ヴェルガラと共に「尊厳のあるコーヒー農家」への成長を目指します。

三人は、農園の経営の傍らでスペシャルティコーヒーの栽培と加工に関する理論的な知識を学ぶために、コロンビア政府から助成された国家プログラムの恩恵を受けました。

世界標準の全体論としてのコーヒー農学を身に着けて彼が感じた結論は「コーヒー農家の仕事の現実は、現場で学ぶ」だったそうです。

 

2022 World Barista Championships

(左がEl Divisoネストル、右がLas Floresヨハン)

プログラム終了後、ネストル、弟のエイドリアン、ラス・フローレス農園主のヨハンの三人は、さまざまなコーヒー品種の栽培と特定のプロセスを持つマイクロロットの作成を目指して、お互いが助け合いながらチームで努力とお金を惜しみなく投資していきました。

彼の努力は5年と言う短い歳月ながら順調に世界中の関心を集めていき、今や世界中のコンペディターが彼のコーヒーを大会で使用するために買い付けに訪れます。

2022年、世界バリスタ選手権にアンソニー・ダグラスがエル・ディヴィーゾのシドラ種を世界に持ち込み、ワールドバリスタチャンピオン2022のタイトルを獲得しました。その際の審査で「フィンカ・エル・ディヴィソのネストル・ラッソによる絶妙な加工でこのシドラは次のレベルに引き上げられている。」と評され、今や破竹の勢いとなったネストル。

ウィラ県のみならずコロンビアでも注目度の高い若手生産者の一人です。

 

Awareness of the Problem

栽培から加工まで試行錯誤による地道な研究の末、世界中のコンクールを勝ち抜き、世界中のロースターから求められるコーヒーを生み出すようになったネストル・ラッソ。

彼はこの結果、自分が目指していた「コーヒー栽培を実行可能で尊厳のある生活様式」にすることができたと思われますが、彼のその眼差しにはより大きな問題意識とまだ見ぬ未来への挑戦が窺えます。

 

A new generation of Colombia Coffee Farmers envisions Production

「一般的に、コーヒー生産者は給料が低く、あまり魅力的ではありません。生産者が飢えずに済むのは、農場で生産された果物や野菜を食べることができるからです。物質的な商品の購入に関しては、私たちは厳密に必要なものだけに限定されます。そのため、多くの若者は、コーヒーの生産に価値がないと考え、オフィスでの仕事や肉体的に負担の少ないホワイトワークを見つけるために町に行くことを好みます。」

今や世界中のトップバリスタが注目する彼のこうした言葉にはコロンビア国内における”コーヒー農家”というイメージの払拭と変革の火種が宿っています。

そもそもなぜ彼がコロンビアの若者達が”コーヒーは価値がないもの”とし都市部に流入してしまうことに関心が高いのか少し疑問でした。

そのきっかけは彼の生産原点にルーツがあったようで、もともと彼がコーヒー家業を継ごうと思ったきっかけは、”コーヒーへの情熱”だったそうです。

きっと、彼の中で”コーヒーは価値がない”という若者の意識へ何か訴えかけたい感情があるんでしょう。

しかし、それと同時に彼はこうも言っています。

 

「その情熱を形にするためのチャンネルとヨハンのような理解者を見つけていかなければ僕は実現できなかったでしょう。」

 

ネストルとアドリアンの兄弟は自分たちだけでなく、コーヒー生産国の若者たちが、生き方や情熱、誇りとしてコーヒー農家を選択出来るようになるための運動に現在はとても熱心に参加しています。

 

”持続可能な生産性”というスペシャリティコーヒーの基本原理の啓蒙のみならず、その活動の意図にはコーヒー生産者が尊厳ある生活を送れるようにする高品質コーヒーに対する世界中の一般的関心へ向けた”コーヒー農家”のイメージ向上とブランディングメッセージに加えて「俺はカッコイイコーヒー農家なんだ!」という非常に若者らしい誇りと尊厳の証明に近いような雰囲気も感じます。

 

「コーヒー農家だって、夢のある仕事なんだぞ」

 

こうしたメッセージを若者へネストルは弟のアドリアンと幼馴染のヨハン・ヴェルガラ(現ラス・フローレス農園主)と共にコーヒーの生産によって伝えていくようです。

彼が目指すコーヒーの未来はとても若者らしいダイナミックなエネルギーに溢れていて僕は気持ちが良いなと思います。

 

 

 

オンブリゴン(Ombligon)について              

オンブリゴンは非常に新しい品種です。

コロンビアのHuila県(ウィラ)が発生地として見られており、コーヒーチェリーの形が縦長でへそのような結実部分を有するのでスペイン語で“へそ”の意味がある”オンブリゴン”と名付けられていますが、まだわかっていないことが多く、ワールドコーヒーリサーチでは品種の認定にまで至ってません。

 

2023年のWBC(ワールドバリスタチャンピオンシップ)でオーストラリア代表のファイナリストが使用したことで、注目が高まりました。


去年あたりから急に名前をマーケットで聞くようになった品種ですが、El Diviso農園のネストルがこの品種の生産で知られています。

 

ネストルによると、専門家はエチオピア原生種の系譜に属するのではないかと見ているようです。

この原生種はコロンビア国内での自然変異を経て、コロンビア在来種の特性も併せ持ったと考えられていますが、現在も様々な意見があります。

 

Pacamara種、Caturra種、Bourbon種、Castillo種などの品種から変異した何かの亜種ではないのか?という意見もあるので正直まだどんなルーツを経てこのオンブリゴンが現代に存在するかはいまだ不明です。

 

 

プロセスについて            

今回のクロップはオムブリゴンという新品種であることも注目に値しますが、正直風味特性としてはネストルの発酵特性が際立ちます。

ネストル・ラッソは友人であるラス・フローレス農園のヨハン、エル・ザルザ農園のガスカブラザーズと共にコーヒーチェリーの発酵過程を研究しているウィラの若きコーヒープロダクターです。

彼らは毎年のコーヒー生産過程を全て数値化しデータとして蓄積していくことで、「コーヒーチェリー本来の風味を生かした自在な風味作り」を目指しています。

これまでの蓄積の中で、それぞれのコーヒーチェリーの品種に含まれる酵母菌を培養し、添加する酵母発酵の技術や、品種のフレーバープロファイルに合わせた発酵レシピ(発酵時間や発酵温度等の工程手順のマニュアル化)を開発しています。

ネストルやヨハンのコーヒーはこれまで毎年扱ってきましたが、去年辺りからこうした研究蓄積を生かした特殊なクロップを商品化することが顕著になりましたが、今回のクロップも同様の特殊精製プロセスになります。

 

「フローラル・シンフォニー」と呼ばれる、今回のオンブリゴンクロップには上記の特殊な発酵工程を施しています。

特筆すべき点をまとめるとすれば、大きく分けて2点あるでしょう。

1:好気性発酵と嫌気性発酵を交互に行う複雑な発酵スタイル

2:オンブリゴンのコーヒーチェリーから摘出した菌を培養し嫌気性発酵時に使用する酵母発酵

 

他にも想定していない菌が余分な発酵反応を起こさないよう除菌したり、繊細な温度コントロールをしたりと彼らの工程には目を見張るべき繊細な技術が散見しますが全て説明していたらきりがないので、実際に飲んでみて気になった方はインスタライブなり店舗で直接聞いてください。(笑)

 

 

発酵工程の詳細          

0)チェリーの収穫は降雨時を避けて、晴天が続く期間に行う。これによりチェリーの糖度が高まり水分が適度に抜けて甘みが増す
糖度(Bx)24℃〜26℃のチェリーを選別


1) チェリーをアルコール濃度5%の水で除菌。フローターやディフェクトチェリー、夾雑物を取り除き完熟果実のみに選別


2) 袋に入れ(脱気はしないで袋を閉じるだけ)、48時間の酸化を促す(酸化は好気発酵と同義)その後口を開けて12時間、さらに閉じて60時間。袋内の温度を30〜40℃を保つ
60時間の終わりに袋の口を明けたまま発酵を進め温度を上げていく(状況により時間は前後する)


3) プラスチックタンクに移し、2で滲み出た浸出液も一緒にタンクに入れて嫌気発酵を24時間行う


4) チェリーを一度洗い、50℃のお湯を投入し、発酵を止める


5) 脱水し、天日乾燥で水分がある程度抜けたところで、除湿機にかけ水分値を11%まで下げる(約60〜70時間)

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