［超深煎り］Black Seker (ブラック・シェケール）

「Seker（シェケール）」はトルコ語で「砂糖」という意味です。

トルコでは”砂糖のように甘くて可愛い顔”という意味でも”シェケール”はよく口語で使われています。

僕がトルコに住んでいた頃、近所のおばちゃんが子供の頬を両手ですりすりしながら「Ne kadar tatil ya! Seker gibi cocuksun（なんて可愛いのかしら！砂糖のような子ね）」と語りかけている光景をよく見かけていました。

ブラック・シェケールは”黒くて甘い”という名の通り、ハウスブレンドシリーズの中で特に苦味をカップベースに置いたブレンドです。

メインで使用するお豆は「マンデリン」として日本で昔から愛され続けるインドネシアのスマトラ島でとれるスマトラ製法のお豆です。

マンデリン特有のフルボディで豊かな余韻は「スマトラ製法」と呼ばれるスマトラ島ならではの精製方法が生み出します。

現在の珈琲シーンでは発酵系の精製プロセスや乾燥時間を長めにとる重たいナチュラル製法など生産者それぞれの特異な精製アプローチによって「マンデリン」に似た風味特性のお豆は多く見られるようになりましたが、それでも比較的安価にフルボディ感と豊かなマウスフィール（口当たり）を楽しめるという点で「マンデリン」ブランドは未だ根強くあると考えております。

メインで使用する「マンデリン」はスペシャリティならではの甘味が最大限引き立つようそこまで深く煎らず、フルシティローストレンジです。

セカンドビーンズのペルーのお豆はコモディティコーヒーになります。ペルーのコモディティコーヒーの中では最高級グレードのHG規格で麻袋一つ一つの品質にムラをあまり感じませんが、ペルーの産地特性としてフレーバーの総量が低く風味が薄いのでその分浅く煎ると雑味が気になります。

ブレンドではフレンチローストレンジで雑味が感じられないようしっかりと煎り、焦げ目から感じる強い苦味は質感も伴い、カカオニブスのような強いテクスチャーを感じられます。

ブレンド全体として重めの苦味と余韻で黒糖を思わせる強い甘味があり、ロングアフターテイストですが程よく抜け感もあるハイビターなブレンドです。