ASLAN COFFEE FACTORY
中国 / ✘ Stone カティモール・ホワイトピーチインフュージョン(100g~)
中国 / ✘ Stone カティモール・ホワイトピーチインフュージョン(100g~)
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生産国:CHINA(中国)
生産地:CHINA Simao Pu`ar Yunnan / 中国雲南省プーアール市シマオ
生産者:✘ Stone Coffee Co.(ノーストーンコーヒー)
品種:Catimor P3,P4(カティモールP3、P4)
標高:1,300m - 1,500m
精製方法:Infusion Honey / WhitePeach(インフュージョンハニー/ホワイトピーチ)
ローストレベル:Medium Roast /中浅煎り (1crak⁺90sec)
CUPCOMMENT / カップ評価
Flavor(フレーバー):Whitepeach , Coconuts , Molasses,Acerola
Aroma(アロマ):Morty(モルティー),Whitepeach(ホワイトピーチ),Coconuts(ココナッツ)
Acidity(酸味):Sour⇒Citric Acid(サワー⇒クエン酸)、Fruity⇒Other Fruits(フルーティー⇒その他果物)
Sweetness(甘味):Brown sugar⇒Molasses(ブラウンシュガー⇒糖蜜)、Coconuts(ココナッツ)、
Mouthfeel(マウスフィール):Medium-Fullbody(ミディアム‐フルボディ)、Jammy(ジャム)、Molasses(糖蜜)
After Taste(アフターテイスト):Whitepeach(ホワイトピーチ)、Star Anise(スターアニス)、Nutsmeg(ナツメグ)
Roasters' Comment
香りが付いているだけ、フレーバーコーヒーと一緒、テロワールの冒涜だ
色々と言われがちなインフュージョンコーヒーですが、ASLANでいつもお世話になっておるバイヤーの新里さんから「良いのはいりましたよ」と言われるとそんな頑固おやじでいれるわけがありません。
伝統は歴史の継承者であり、先人の叡智は我々に時の輪廻を教えてくれます。
革命は定説の破壊者であり、真理の探究は我々に未来への羨望を与えてくれます。
伝統は革命を恐れ、革命は伝統を嫌いますが、ノアの箱舟は両者の紡ぎ手によって舵が取られます。
彼が「サンプル良かったら取ってください」と持ってくるインフュージョンコーヒーからはいつも時の輪廻を教えてもらい、未来への羨望に胸が躍ります。
特に今回のロットであるホワイトピーチは僕が思うインフュージョンコーヒーならではの良さが詰まったクロップです。
ドライアロマやトップアロマで感じる華やかな桃の香りはインフュージョンコーヒーならではの着香の要素が感じられますが、重厚なボディによってフレーバートーンがぐっと沈む瞬間は発酵プロセスによってもたらせるユニークなボディトーンを感じさせてくれます。どこか影のある優雅さは妖艶とも呼ぶべきアンビエントなカップバランスを演出しており、まさに”融合(インフュージョン)”ならではのハイグラデーションボディです。
No_Stone_Coffee Co. From Shiamo
中国最大の生産量を誇る雲南省の中でも最も生産量の多い地域であるプーアル市思茅(シマオ)。
この地域では、今回のインフュージョンコーヒーの様な現代的なスペシャリティコーヒーの生産技術を取り入れながらも、飛躍的に品質を上げているコーヒーの生産地の一つです。
15年前のこの地域のコーヒーは正直飲めたものじゃなかった・・・。
No-stone Coffee Co.は、主にプーアル地域のコーヒーチェリーを買い付け彼らの所有する精選施設で処理を行い、中国全土にコーヒーを届けています。
代表であるWei Hangyu氏はCQI認定のQインストラクターの資格を持つ他、生産から精製方法に至るまで網羅的に専門知識を持っており、shimao区郊外に構えたオフィス兼ラボでは、生産者向けの勉強会や試験的な栽培やプロセッシングなどの検証や研究を行い、ユニークなコーヒーだけでなく質実なコーヒーの生産にも尽力しています。
Features of Catimor
アラビカ(カツアイ種)とロブスターの人工交配で生まれたカティモール品種はラウンド感のあるボディの印象が個性的な品種ですが、酸味の質が悪く、鉄っぽさやアーシー(土臭い)、ハーバル(薬草、漢方)といった酸味に濁りを感じることが多いです。
この品種がスペシャリティコーヒーとしての立ち位置を未だ確立できない要因はまさにそこにあって、酸質の明瞭性と酸の総量アップこそこの品種の肝になるかと思います。
中国のスペシャリティコーヒーの生産はまだ始まったばかりで、生産はほぼ雲南省です。
この地域のコーヒーの歴史は1988年のネスレの試験栽培が大きなきっかけとなり飛躍しましたが、インスタントコーヒー用の生産目的でもあったため、この地域に現在生息しているコーヒーの品種はカティモールのみです。
【2024年10月追記】早い段階からスペシャリティコーヒーに視座を据えた雲南省の農家の中にはカティモール品種以外の品種を育てている人もいるそう。
Yepinでもゲイシャの商品化が進んでいるそうです。
中国市場と日本市場のコネクトデザインが進んでいけば、こうした中国のスペシャリティコーヒーシーンから様々な風味を楽しめる未来もそう遠くないのかもしれません。
写真元/原文元:【World coffee research】https://worldcoffeeresearch.org/news/2023/supporting-el-salvador
【 INFUSION 】No_Stone_Coffee Co.
インフュージョン(INFUSION)とはコーヒーの精製過程の中に存在する発酵工程において、コーヒーチェリーと共に果物など何か別のモノを加えることによってその香りをコーヒーに着香させる製法になります。
所謂クラフトサケ、クラフトビールならぬクラフトコーヒーといったところでしょうか。
”ただの着香”と思われることも多く、何を加えたのかすら隠す生産者もいたり、情報の不透明性において数多くの問題点も顕在化し、かなりネガティブなイメージが先行している製法でもあります。
コーヒー業界のみならず異業種でもクラフトシリーズはなんでもそうですが、まがいもの扱いされる可哀そうな子たち・・・
でも、そんな中でもちゃんと誠実に向き合ってるモノは当たり前の話なんですが、面白いやつがあります。
僕がこのインフュージョンコーヒーで面白いと思っている点は、加えるモノによって着香する要素と、加えるモノから得られる酵素によって促される発酵要素が存在していることです。
特に後者の酵素の扱い方が上手なインフュージョンコーヒーはボディと質感の印象が大きく異なります。
華やかな香りの印象とは一転した分厚くて重たい濃厚な質感が一気に口内に広がってきます。
晴天だった空に次第に分厚い雲がやってきて、途端に降り注ぐ通り雨の後に、また一気に晴れて虹がかかる。
僕にとって良いインフュージョンコーヒーのバランスは常にこうしたドラマチックなグラデーションのイメージがあります。
ただ、もちろんのことですが、コーヒー由来の酵素から得られる風味を感じるのは難しくなります。
なんでしょう、誤解を恐れず言うとしたら、良くも悪くも「コーヒーらしくないコーヒー」になるイメージです。
インフュージョンコーヒーは「らしくないコーヒー」に真っすぐでいいんですよ。
堂々と「らしくないにこだわってます」って言えばいいやん。
っていうのが僕の完全な個人の感想です。
それをチープと思うか、面白いと思うかどうかはその人の価値規範
The Infusion Process of No Stone Coffee
さて、クラフトシリーズによくある議論ですが、このジャンルにおいて最も大事にする点は味作りの志向性が風味から感じ取れるかどうかでしょう。
食品としての安全保障と情報が提示されていれば後は味で判断すればいいだけの話。
No_stone_coffeeではコーヒー本来の味わいとフルーツの味わいのバランスを研究し、酵素の力で自然に馴染ませることにより、違和感の少ないインフューズドコーヒーを作り出します。
特筆すべき点は発酵を予備発酵と本発酵にわけている点です。
予備発酵(好気性):完熟したコーヒーチェリーを8日間の予備発酵を加えます。
本発酵(嫌気性&インフューズ):果物の果肉と共に密閉タンクに投入し、嫌気状態で加えた果物の果肉とコーヒーチェリーの酵素の力により発酵を加えています。
発酵は150時間以上行われますが、その間もBrix値(糖度)とPH値(水溶液の性質を示す値)の値を適宜チェックしながら規定の値に達するまでコントロールしていきます。(目安:Brix6,PH4)
Revolution and Beyond
さて、ここまでの話を追っていくと中国のコーヒーは非常に特異であることが見えてきます。
それはインスタントコーヒーの生産を主としてカティモール品種を育てる生産地域が独自の伝統的で他国に比べ相対的先進性のある発酵文化を使ってスペシャリティコーヒーの生産の形を模索しているということです。
そういった文脈を理解したうえで、カティモール品種を育てる中国のアナエロビック文化はとても面白いです。
アナエロビックと呼ばれるこの精製方法は近年他の生産国でも取り組む生産者が増えてきた方法ではありますが、同じ言葉でも中国の農家たちの意味するその概念にはプーアール茶の長い歴史の中で築き上げてきた独自の発酵知識と”テロワール(風土)”としての誇りが詰まっています。
この誇りと半端モノと思われているカティモールの組み合わせが生み出す風味はまさに新しい風だと思います。

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