ASLAN COFFEE FACTORY
【9/24~】パナマ / ジャンソン・GN465 ゲイシャ・モストアナエロナチュラル(50g)
【9/24~】パナマ / ジャンソン・GN465 ゲイシャ・モストアナエロナチュラル(50g)
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生産国:PANAMA(パナマ)
生産地:Volcan, Tierras Altas, Chiriqui(チリキ県ティエラ・アルタス地区ボルカン)
生産者:Calle Janson(カーレ・ジャンソン)
品種:Geisha(ゲイシャ)
標高:1,350m ~ 1,700m
精製方法: / モスト&アナエロビックナチュラル
ローストレベル:浅煎り(LightRoast/1crak⁺35sec)
CUPCOMMENT / カップコメント
Flavor(フレーバー):Strawberry(ストロベリー),Cacaonibs(カカオニブ),Rose(ローズ)、Raisin(レーズン)
Aroma(アロマ):Rose(ローズ),Strawberry(ストロベリー), Woody(ウッディー)
Acidity(酸味):Fruity⇒Dryfruits/Berry(フルーティー⇒ドライフルーツ / ベリー)
Sweetness(甘味):Craft-Chocolate(クラフトチョコレート)
Mouthfeel(マウスフィール)Craft-Chocolate(クラフトチョコレート),Molasses(糖蜜)
After Taste(アフターテイスト):Strawberry(ストロベリー)、Craft-Chocolate(クラフトチョコレート)
Roasters' Comment
ブラックムーンと同様、界隈に熱狂的なファンを持つカルトリーダー・ジャンソン農園。
世の中に数多あるゲイシャプロダクションの中でも特殊な発酵を施したナチュラルロットに関して言えば、ジャンソンの名前は外せないでしょう。
ASLAN初となる記念すべきジャンソン農園第一弾はモスト(コーヒーの発酵過程で生成される果汁)を使ったユニークなナチュラルクロップですが、これこそまさにジャンソン・ティピカルなナチュラルクロップと言えるでしょう。
わかりやすいインテンシティに支えられた重厚なボディトーンがベースにありますが、トップアロマでローズ、アフターテイストでストロベリーをほのかに感じることが出来ます。
深みのあるボディの中にさりげなく華やかさも感じるアンニュイなボディグラデーションがこのコーヒーの豊かなカップバランスを構成しています。
JANSON Coffee Farm
2013年のベスト・オブ・パナマ(BoP)(Best of Panama)は世界がジャンソン農園の存在を知るきっかけとなりました。
2位という輝かしい成績はジャンソンが世界的なゲイシャ農園として知られていくための足掛かりとなりましたが、個人的にジャンソン農園はBoPの実績以上にブラックムーンと同じくカルトリーダー的な魅力が詰まった農園だと思っています。

写真元:Instagram: Janson Coffee(@jansoncoffee)
ジャンソン・コーヒーの歴史は、スウェーデン人のカール・ジャンソン(Carl Janson)がこのボルカンの土地に魅了され、1941年に農園を購入したところから始まります。
コーヒープランテーションだけでなく牛や馬も飼育する非常に豊かな光景が広がる現在のジャンソン農園の姿は初代の頃にその系譜を遡ることになります。
初代のカール・ジャンソンはブランガス牛と様々な種類の馬を輸入し、酪農場を始めたり、フロリダからオオクチバスとブルーギルの淡水魚を輸入し、将来世代のために豊かな自然の保全に取り組みました。
現在のオーナーであるカーレ・ジャンソンで3代目となり、ジャンソン農園は2021年に創立80周年を迎えますが、現在でもジャンソン農園は牛や馬も飼育していて非常に雄大な自然が広がっています。
ジャンソン農園が世界中にカルトファンを生み出す秘密はまさにこの雄大な農場風景に隠されています。
彼らは農場に広がる生態系そのものを保全することを目的としており、コーヒー栽培では農薬や除草剤を一切使用しないバイオダイナミック農法を実践することで農場に広がる豊かな風景を”共生”という形で築き上げてきました。
農薬に頼らず、微生物が豊かに活動することに重点を置き、生産サイクルは天体の動きとの調和を目指しています。
そのため、コーヒーチェリーの収穫はあくまで自然の流れに任せ、彼らは満月を導(しるべ)とします。
満月の前後2週間でコーヒーチェリーのBrix数値が高くなるそうで、彼らは満月の時期を調べ、その前後2週間でBrix数値の計測を行い、収穫を行っています。
さらに、農薬を使わないことで土壌の保全と動物との共生を大事にするジャンソンは、農薬を使わないことで増していく生産リスクに対して面白い農法を活用することで対策しています。
EM農法/Effective Micro-organisms(有用微生物群)
ジャンソン農園では、日本の琉球大学が開発したEM農法を活用しています。
EM農法は乳酸菌や酵母菌、光合成細菌などの土壌に対して有用な働きを示す微生物たちを農業資材として活用する農法のことを指します。(キーワード:EM菌)
これらの微生物が活発に働くことによって土壌は活性化し小動物が住み付きます。
自然の生態系サイクルを育む豊かな土壌をEM菌によって育てることで、その土壌で育った農産物が本来の味や栄養価を備えたものになることを目的としてしています。
また、EMによって元気に育った農産物は病気にかかりにくくなったり、害虫の食害を軽減できるようになると言われています。
めちゃくちゃ余談ですが、この農法を開発したのは最初に言った通り、日本です。
1982年に琉球大学農学部の教授比嘉照夫氏によって発表され、株式会社EM研究所によってEM菌が開発されています。
ただ発表当初、日本ではEM農法について科学的根拠が乏しいという見方が強くオカルト扱い・・・あまり普及しなかったそうで、海外で積極的に広まっていきました。
日本で逆輸入という形で2000年代に入って普及していきました。
EM農法の話は、日本の農業の素晴らしさとジャンソンの先見性に脱帽する一方で新しいものに対して消極的な日本人の良くない気質も同時に感じてしまうので個人的に一番好きなジャンソンエピソード(笑)
さて、そろそろ話をまとめましょう。
ジャンソンでは他にも余分な電力を使用しないように農園では400枚のソーラーパネルが活用されていたり、精製の過程で発生した余剰物はすべて燃料または肥料として再利用されており、地球という生態系そのものへのリスペクトが農業実践として体現されています。
ジャンソン農園はコーヒー農園としての伝統もさることながら、その思想にコーヒー農家という枠組みだけに留まらない先見性と慈愛を感じます。
ジャンソンのこうした哲学を知った上で農場に広がる豊かな自然を目にし、彼らのコーヒーを飲むと美味しさ以上に、「ジャンソンコーヒー」そのものに対する美しさを感じてしまうのかもしれません。
それこそがカルトファンを生み出すジャンソンの魅力なのだと思います。
写真元:Instagram: Janson Coffee(@jansoncoffee)
PANAMA
2020年のパナマ産コーヒーの生産量は6,900トン。全世界の生産量が10,688,153トンですので、世界シェアはわずか約0.064%しかありません。
画像元:CBC Guide: Panamanian Coffee
世界国別ランキングでは世界42位になります。
それでも、コーヒーマニアの中でパナマコーヒーの名前を知らない人はおそらくいないでしょう。
【Best Of Panama ( ベストオブパナマ )】を中心に今や世界中のコーヒーギークを虜にし、パナマコーヒーはその圧倒的な品質によってコーヒーマーケットの強力なプレイヤーとして君臨しています。
上述の通り、年間のコーヒー生産量自体はかなり小さい国ですが、kgあたりのコーヒー生豆最高取引価格は常に世界一位を誇り、他の生産国とは文脈の異なる異質なコーヒーサプライチェーンを構築しているのがパナマです。
チリキ県( Chiriqui )について
パナマは北米大陸と南米大陸を繋ぐように広がっており、国土が細長く横に広がっています。そのため、カリブ海と太平洋の両方の気候的影響を受けるのでパナマならではの独特な気候が生まれます。
パナマ西部のチリキ県(Chiriquí Province)はパナマコーヒーの中でも特に優れた品質を生み出す農家が集まっていますが、その理由はこの地域に存在する”バル火山”にあります。
バル火山が最後に噴火したのは16世紀
噴火によって周辺の土壌にテフラが散らばったことにより、火山周辺は栄養分が豊富な肥沃な土壌で、コーヒー栽培に理想的な環境となっています。
パナマの高品質なアラビカ種は主にこのバル火山周辺で生産されています。
ボケテ地区(Boquete District)
ティエラ・アルタス地区(Tierras Altas District)
レナシミエント地区(Renacimiento District)
火山を囲むように広がるこれらの地域にコーヒーマニアを魅了する世界的に有名な農家が集まっています。
GEISHA
ゲイシャという名前を知っている人は多いと思いますが、実際ゲイシャがどんな品種かほとんどの人が知らないと思いますが・・・
先ずは毎度おなじみWorldCoffeeResearchの品種カタログを抜粋していきます。
【Background】
遺伝的分類 : エチオピア・ランドレース
血統 : エチオピア・ランドレース
ブリーダー : なし
歴史 : この品種はもともと 1930 年代にエチオピアのコーヒー林から採取されました。そこからタンザニアのリャムング研究ステーションに送られ、1953年に中央アメリカのCentro Agronómico Tropical de Investigación y Enseñanza(CATIE)に運ばれ、そこでアクセッションT2722として記録されました。
コーヒーの葉さび病に対する耐性が認められた後、1960年代にCATIEを介してパナマ全土に配布されました。しかし、植物の枝はもろく、農家に好まれなかったため、広く植えられませんでした。
このコーヒーは、2005年にパナマのボケテのピーターソン家が「ベスト・オブ・パナマ」コンペティションとオークションに出品したことで有名になりました。
非常に高い評価を受け、当時のコーヒー生茶オークション価格の記録を破り、20ドル/ポンド以上で落札された。
ゲイシャと呼ばれる遺伝的に異なる植物の種類が複数あり、その多くはエチオピアで同様の地理的起源を共有しているため、ゲイシャについては重大な混乱があります。
ワールド・コーヒー・リサーチが実施した最近の遺伝的多様性分析により、T2722の子孫であるパナマのゲイシャが明確で均一であることが確認されています。
高地で植物を適切に管理すると、非常に高いカップ品質に関連付けられ、繊細なフローラル、ジャスミン、桃のような香りで知られています。
ゲイシャとゲシャの綴りは、エチオピアの方言から英語への決まった翻訳がないという事実に関連して、しばしば同じ意味で使用されます。
このコーヒーは「ゲイシャ」という綴りで生殖質記録に最初に記録され、コーヒー研究者と生殖質バンクは何十年にもわたってその綴りをほとんど維持しており、その綴りがコーヒー業界で最初に促進され、使用されるようになりました。
このコーヒーはもともとエチオピアの山に近い地域で採集され、その名前は英語でゲシャと最も一般的に訳されています。
その結果、コーヒー業界の多くの人は、そのスペルを救うことを好みました。
個人的なまとめ
さて、WorldCoffeeResearchのゲイシャの調査結果の原文をそのまま直訳して抜粋したものを紹介しましたが、いかがですか?
だいたいの人はちんぷんかんぷんかと思いますが、「ほほぅ」と理解してる人はなかなかの論文オタクでしょう。
ゲイシャに関しての調査結果は市場メインで動く私達ロースターや一般消費者にとって驚きの目白押しです。
簡単に重要な点だけ要約すると主に3つに分けられると思います。
1.T2722
私達が思い浮かべる「THE GEISHA」の風味を持つ品種は1930年にタンザニアに渡り、1953年に中央アメリカで”T2722”とナンバリングされたもの
2.世界最高取引額を記録するコーヒーの最高級品種
パナマで開催される国際品評会ベストオブパナマ(BOP)で落札されるゲイシャ(T2722)はしばしばコーヒーの世界最高取引価格を記録する。
3.T2722以外の品種もゲイシャという名前がたくさんある
パナマで落札されるゲイシャはT2722の子孫であることは間違いないが、それ以外のゲイシャも世界にはたくさん存在し、それは混乱の根源となっている。
こんな感じでしょうか。
2はコーヒーマニアの方ならご存じかもしれませんが、1と3は初耳の方が多いんじゃないかと思います。
よく、ゲイシャを飲んでも思ったのと違うってなることがありますが、それはそもそもT2722の子孫じゃない可能性もありますね。ってことです。
ちなみにコロンビアゲイシャの中にもT2722の子孫だろうなぁと感じる桃のような風味を持つものもあれば、全然違う風味のゲイシャもあります。
パナマに比べるとかなり農園ごとにブレがあるイメージです。
つまり、私達がゲイシャと思っているゲイシャの中にはゲイシャじゃないものもあるということです。
ただ唯一確証して言えるのは、パナマ産のゲイシャだけは確実にどこのゲイシャでも遺伝的均一性が認められています。(さすがのパナマ・・・!)

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